#01 ごみの捨て方、このままでいいの?
サステナブルのリテラシーをみんなで学ぶニュースレター『neutral』は、世界のあらゆるところで始まっている変化を洞察し、月に2回、サステナブルに関する意識や価値観をアップデートするための「視点」をニュースレターでお届けします。
暮らしの中でどうしても出る「ごみ」に気を遣う人は、そうそういないかもしれません。家じゅうのごみをごみ袋に入れたら、あとはできるだけ匂いを嗅いでしまわないように息を止めてごみ袋の口を結び、できるだけ手や体に触れないように注意深く持ちながら、ごみの回収場所へ持っていくだけ。ごみの回収場所から一刻も早く立ち去って、まるでなかったことのように振る舞う、というのが実情かもしれませんね。そのあとは業者が回収して処分場へ持っていってくれるから、気にすることでも、気に留まることでもないのかもしれません。しかしこれでは、ごみは減りようも、変わりようもないのではないでしょうか。
日本で1年間に出されるごみの量は、4,167万トン(東京ドーム約112杯分)、1人1日あたりのごみ排出量は901グラム(*1)。そんなことを言われても、どんな量か想像がつかないかもしれませんが、日本にはごみ焼却施設が1,067(*2)ほどあり、毎日フル稼働をしています。そして最終処分場で処理ができる残余年数は、21.4年だとか(*2)。
ごみが出ないようにしたいのはやまやまですが、いったいどんな方法があるのでしょうか。今回は、海外のごみの捨て方も参考に考えてみましょう。
*1 環境省による令和2年度における全国の一般廃棄物(ごみ及びし尿)の排出及び処理状況等の調査結果より
*2 いずれも2021年3月に環境省が発表したデータより
「生ごみ」の捨て方で、ごみの質も量も変わる
さあ、ごみの話をしましょう。一番厄介だといえるごみは、生ごみなのではないでしょうか。触りたくないし、時間が経つと腐って匂いを放つ。水分を含んでいるからごみ袋へ持っていくのもひと工夫が必要になるし、意外と重量がある……。
新築のマンションに住んでいるなら、キッチンに生ごみを処理してくれるディスポーザーがついているかもしれませんが、そうではない人が大半だとすると、大半の人は生ごみに何かしらの方法で向き合っているはずですよね。